2012年11月16日金曜日

維新派パフォーマンス「構成231」

鉄道芸術祭vol.2「駅の劇場」が始まって一ヶ月と少しが経ち、折り返し地点の少しの前。なにわ橋駅の中に出現したもう一つのコンコースも、少しは見慣れたものとなってきたのではないでしょうか。

そのタイミングで、ついに駅の劇場のプラットホーム型の舞台を使って行われる演劇公演が始まりました。本日その先頭をきる形で行われたのが、維新派によるパフォーマンス「構成231」です。

1931年、村山知義演出のもと日比谷公会堂にて上演された舞台「構成231」。音楽に蒸気機関車のドラフト音を功名に描写したアルテュール・オネゲル作曲「パシフィック231」を用いて、それまで日舞を踊っていた少女たちが一斉に工場の菜っ葉服を着てダイナミックな群踊を踊った舞台は、当時の観客の度肝を抜きました。その公演を、独特の発語、踊り、音楽で世界に類を見ない舞台を展開する維新派が独自の「構成231」として再構成し、今回発表していただきました。

その様子がこちら。

 

 



どうですか?役者の方の配置、照明の具合など、この細長いコンコース型の舞台の特性がいかんなく発揮されたプログラムとなっており、さすが維新派、としか言いようが無い舞台となりました。


さて、そのようにしてまた新たな幕を開けた「駅の劇場」。次の公演はフォルマント兄弟によるライブ&パフォーマンスです!
フォルマント兄弟とは、三輪眞弘(兄)と佐近田展康(弟)という父親違いの異母兄弟によって2000年に結成された作曲・思索のユニット。テクノロジーと芸術の今日的問題を《声》を機軸にしながら哲学的、美学的、音楽的、技術的に探求し、21世紀の《歌》を機械に歌わせることを目指すアーティストです。
ちなみに、お兄さんの三輪さんは今東京で開催されているフェスティバル/トーキョーで上演中の、エルフリーデ・イェリネク作の「光のない。」において音楽監督を担当されていらっしゃり、まさに国際的なアーティストなんです。

  詳しくはこちら→ http://festival-tokyo.jp/program/12/kein_licht/


そんなフォルマント兄弟による新作パフォーマンスがここ、アートエリアB1にて行われるのです!新作とあっては見逃せないですよね。その作品の構想はこちら!

-----------------------------

フォルマント兄弟パフォーマンス&トークイベント

1.メディアアート・パフォーマンス「フォルマント兄弟の《声と鉄道》」
(制作・プログラミング・出演:フォルマント兄弟)


21 世紀の《歌》を機械に歌わせることを目指すフォルマント兄弟(三輪眞弘+佐近田展康)が、鉄道芸術祭vol. 2「駅の劇場」のために制作した新作メディアアート・パフォーマンス。中世の時計から近代の鉄道へと進む「機械」の存在史をたどりながら、なぜ兄弟が 「声」にこだわり「機械」をくぐり抜けるのか、現代のデジタル映像・音響テクノロジーを駆使しつつ兄弟自身がメディアの亡霊となって旅の道案内をします。

2.人工音声コンサート「夢のワルツ(大阪編)」
(MIDIアコーディオン:長坂憲道、作詞・作曲・演奏:フォルマント兄弟)

 

アコーディオンで人工音声を演奏する!前人未踏のフロ ンティアを疾走するフォルマント兄弟が「兄弟式日本語 ボタン音素変換標準規格」により作曲した甘く切ないニュータイプ演歌「夢のワルツ」。関西初演に際して「大阪編」と銘打ち、新たな歌詞を書き下ろしました。


また、パフォーマンス上演後には前川修さん(神戸大学人文学研究科准教授)、やなぎみわさん(美術作家)をゲストに迎えたトークイベントも開催。鉄道がもたらしたパノラマ的知覚について、お話しをお伺いします。


-----------------------------

という、新作と関西初演という豪華な2本立て、そしてトークという盛りだくさんのプログラムとなっております。
最初の公演を終え、ますますパワーアップしていく駅の劇場!ぜひお楽しみください。


/////////////////////////////////

フォルマント兄弟パフォーマンス&トークイベント

日時:11月25日(日)14:00開演(13:30開場/13:00~受付)

料金:1,500円(前売・当日とも)

定員:80名(要事前申込・先着順)

パフォーマンス:フォルマント兄弟(作曲・思索ユニット)、長坂憲道(アコーディオン奏者)

〈お申し込み方法〉
メールまたは電話にて[希望公演名、希望日時、参加者氏名、参加人数、当日連絡が取れる連絡先]をお知らせください。
お申し込み・お問い合わせ先:アートエリアB1
E-mail:b1.tetsugei★gmail.com(★=@)※件名にご希望の公演タイトルをご明記ください
TEL:06-6226-4006(12:00~19:00)※月曜(祝日の場合は翌日)休館

※各公演とも定員に達し次第申し込みを終了いたします。
※内容は予告なく変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。
※当館は駅コンコースにあるオープンスペースとなっております。
通常の劇場公演とは異なり、上演中、駅通路を通行される方の話し声や、駅アナウンスが聞こえる場合がございます。
あらかじめご了承いただきますようお願いいたします。



0 件のコメント:

コメントを投稿